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たつき諒7月予言は太陽フレアが原因?【検証続編】

前回記事の振り返り:予言と太陽フレアの奇妙な一致

前回の記事では、たつき諒氏の「2025年7月5日・トカラ列島」予言について、地震ではなく太陽フレアの影響である可能性を検討した。

当時の仮説:

  • NASA予測:2025年7月が太陽活動極大期
  • 予言の日付:7月5日(時期的にドンピシャ)
  • トカラ列島:地震多発地帯であり、電磁波異常の影響を受けやすい地域
  • 結論:予言は地震ではなく、太陽フレアによる地磁気異常や通信障害を指している可能性

あれからしばらく経過し、2025年の太陽活動実績データが蓄積されてきた。果たして、この仮説の信憑性はどうなったのか?

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2025年太陽フレア実績:予想以上の活発化

太陽フレアの規模分類:どれくらいヤバいのか?

太陽フレアは放出されるX線の強度によって分類される:

  • Cクラス:小規模(地球への影響はほぼなし)
  • Mクラス:中規模(短波通信に軽微な影響)
  • Xクラス:大規模(通信障害・停電リスクあり)

Xクラスの破壊力:

  • X1:水素爆弾10万個分のエネルギー
  • X10:同100万個分
  • X50:現代文明を後退させるレベル

2012年の「地球滅亡級」フレア:人類史上最も危険だった72時間

2012年7月23日、太陽裏側で観測史上最大級のX50クラス超のフレアが発生した。この時、世界中の科学者が青ざめたのは、もしこのフレアが地球の方向を向いていたら、現代文明が一瞬で18~19世紀レベルまで後退していた可能性があったから。

NASAは後に「地球を直撃していれば、送電網の完全破壊、通信衛星の全滅、GPSシステムの永久停止など、復旧に数年から数十年を要する壊滅的被害」を与えていたと発表。人類がいかに薄氷の上を歩いているかを示す出来事だった。

つまり今回観測されたX2.7は、水素爆弾27万個分のエネルギーが宇宙空間に放出されたということ。X50に比べれば「まだマシ」だが、それでも十分に脅威レベルだ。

1月:年明け早々の警告サイン

2025年1月3日から4日にかけて、太陽面上の活動領域13947において計3回のXクラスフレアが発生。具体的には:

  • 1月3日20時39分:X1.2クラス(水爆12万個分)
  • 1月4日7時41分:X1.1クラス(水爆11万個分)
  • その他中規模フレアも複数

特に注目すべきは、1月4日のX1.1クラスフレアで日本時間7時45分に国分寺以南で弱いデリンジャー現象(短波通信障害)が実際に発生したこと。

5月:2025年最大級の爆発

5月13日~14日にかけて、2025年で最も強力な太陽フレアが複数発生:

  • 5月13日:X1.2クラス(水爆12万個分・黒点AR4086)
  • 5月14日未明X2.7クラス(水爆27万個分・黒点AR4087)←2025年最大
  • その前後にM5.3、M7.7クラスも連続発生

この時の影響は深刻で、地球の昼側では一時的なラジオの通信障害が発生。影響を受けたのは、北・南アメリカ、ヨーロッパ、アフリカ、中東、東南アジアといった広範囲にわたった。

6月:ついに現行周期最大クラスを更新

6月19日、黒点領域「4114」から現行周期で最強クラスとなるX1.9の太陽フレアが発生。この規模は5月のX2.7に迫るレベルで、太平洋一帯で短波ラジオ通信に一時的な障害が生じた。特にハワイ周辺では、25MHz以下の周波数帯での通信が途絶する現象が確認されている。

現在までの傾向分析

2024年との比較:

2024年は最も激しいXクラスに分類される太陽フレアの発生回数が前年の記録を大幅に上回る50回以上となった

2025年の特徴:

  • 年明けから高頻度でXクラス発生
  • 5月のX2.7、6月のX1.9と立て続けに大型フレア
  • 明らかに7月ピークに向けて活動が激化している傾向

「7月ピーク説」の検証:予測は正しかったのか?

NASA・NOAA予測の精度

NASA(アメリカ航空宇宙局)とNOAA(アメリカ海洋大気庁)が共催する国際的な専門家グループは、太陽活動は2019年12月に第25活動周期に入り、2025年7月に次の極大期を迎えると予測している。

現実との照合:

  1. ✅ 活動の激化傾向:2024年後半から明確に活発化
  2. ✅ Xクラス頻発:予測通りの大型フレア連発
  3. ✅ 影響の広域化:実際に全世界で通信障害発生
  4. ? 7月がピークか:まだ7月前なので確定できないが、傾向は一致

地磁気・電離層への影響実績

実際に観測された現象:

  • デリンジャー現象(短波通信の途絶)
  • GPS精度の一時的悪化
  • 各地でのオーロラ観測報告
  • 日本各地でオーロラが観測されて話題になった

これらは全て、太陽フレアが地球の電磁環境に実際に影響を与えている証拠である。

たつき諒予言との関連性:信憑性は高まったか?

時期的整合性の検証

予言:2025年7月5日
科学的予測:2025年7月極大期

現在までの太陽活動実績を見ると:

  • 1月から既に活発化開始
  • 5月に2025年最大規模を記録
  • 7月に向けて段階的にエスカレート中

時期的整合性は非常に高い

社会現象化する「7月5日問題」

興味深いことに、この太陽フレア説は既に社会現象となっている。気象庁の野村竜一長官が6月13日に記者会見を開き、「現在の科学的知見では、日時と場所、大きさを特定して地震を予知することは不可能」として地震予言を明確に否定したほど。

さらに、香港の航空会社が日本への旅行客減少を織り込み、航空便の減便を実施する事態にまで発展。YouTubeでは関連動画が200万回再生を超え、実際に7月5日前後に日本を離れる人まで現れている。

他の「7月5日説」との奇妙な一致:

  • ホピ族の隕石墜落予言
  • タンザニアのシャーマンの「日本の大変化」予言
  • そして太陽フレア極大期予測

これらが偶然にも2025年7月周辺に集中しているのは確かに不気味な一致と言える。

「トカラ列島」の意味の再解釈

従来の解釈:地震発生地点

新解釈:電磁波異常の影響を受けやすい地域

トカラ列島が特別な理由:

  1. 地理的特性:日本の南端、太平洋上の孤島群
  2. 通信インフラの脆弱性:離島のため通信手段が限られる
  3. 地磁気観測点:地球磁場の変化を敏感に感じ取れる位置

太陽フレアによる地磁気嵐が発生した場合、最も早期に・最も顕著に影響が現れる可能性がある地域と解釈できる。

「災害」の内容の再定義

従来:大地震

新解釈:通信・電力インフラの大規模障害

総務省の見解では、太陽フレアによってGPSや携帯電話、FMラジオなどに最大2週間程度の障害が発生する可能性がある。

これは確かに「災害」と呼べるレベルの社会的混乱を引き起こすだろう。

信憑性評価:データが示す真実

現時点での信憑性スコア

★★★★☆(5段階中4)

高評価ポイント:

  • ✅ 時期の一致度:ほぼ完璧
  • ✅ 科学的根拠:NASA予測と整合
  • ✅ 実績データ:2025年の活発化傾向が予測通り
  • ✅ 影響の実証:既に通信障害等が複数回発生

疑問点:

  • ❓ 「災害」の規模:どの程度の影響になるかは未知数
  • ❓ 地域特定の根拠:なぜトカラ列島なのかの説明不足

他の可能性との比較

地震説 vs 太陽フレア説

項目 地震説 太陽フレア説
時期的根拠 不明確 NASA予測と完全一致
科学的予測 困難 既に活発化実証済み
過去の実績 予言の的中例あり 1989年カナダ停電等の前例
社会的影響 甚大 現代社会では同程度に甚大

結論:現時点では太陽フレア説の方が科学的根拠が強い

7月5日に向けて:何が起こる可能性があるか?

太陽活動極大期に向けて、7月第1週(7月1-7日)に大規模太陽フレア発生の可能性が高まっている。X5クラス以上の超大型フレアが地球直撃型のCME(コロナ質量放出)を伴って発生した場合、3段階の影響波が順次到達すると予測される。

第1段階(フレア発生8分後):電磁波到達

  • 短波通信の全面的途絶
  • GPS精度の大幅悪化
  • 航空管制システムへの影響

第2段階(30分〜数時間後):高エネルギー粒子

  • 人工衛星の機能障害
  • 宇宙飛行士の緊急避難
  • 気象観測システムの一時停止

第3段階(2〜3日後):磁気嵐

  • 全世界的な地磁気異常の発生
  • 高緯度地域を中心とした電力系統への影響
  • 通信衛星・GPS衛星の機能障害拡大

今後の展開:7月以降はどうなる?

7月が本当にピークの場合と、そうでない場合のシナリオを検討する必要がある。

7月が本当にピークの場合

もし7月5日前後に予測通りの大規模フレアが発生し、それが太陽活動の極大期だった場合:

  • 8月以降は段階的に活動低下
  • ただし散発的な大型フレアは継続
  • 2026年にかけてゆるやかに沈静化

7月がピークでない場合の可能性

一方で、現在の活発化ペースを見ると:

  • 既に5月にピークを迎えていた可能性
  • または7月以降さらに活発化する可能性
  • 予測より長期間にわたって活動継続

継続監視ポイント

  1. NICT宇宙天気予報の日々チェック
  2. 黒点数の推移(極大期の指標)
  3. Xクラスフレアの発生頻度
  4. 実際の通信障害報告

結論:科学的根拠は確実に増している

現段階での判定

「たつき諒7月予言=太陽フレア説」の信憑性は、2025年のデータによって大幅に向上した。

特に:

  • NASA予測との時期的一致
  • 実際の太陽活動活発化
  • 既に発生している通信障害の実績

これらを総合すると、単なる偶然を超えた何らかの関連性が存在する可能性は高い。

重要な視点転換

従来の「地震予言」から「宇宙災害予測」への視点転換は、現代社会にとって極めて重要。デジタル依存社会における新しいリスクとして、太陽フレアを真剣に捉える必要がある。

最終的には7月5日が答え

理論や推測はここまで。本当の答えは7月5日前後に明らかになる。

もしこの期間に大規模な太陽フレアが発生し、トカラ列島を含む地域で通信障害や電力系統への影響が観測されれば、「予言」ではなく「科学的予測の的中」として歴史に記録されることになるだろう。


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