2025年7月の予言

7月5日終末論に群がる便乗予言者まとめ|Love Me Doから怪しいYouTuberまで手口を検証

はじめに:7月5日ブームに群がる便乗組たち

たつき諒の7月5日予言が話題になった途端、まるで待っていたかのように現れた自称予言者たち。YouTube動画は軒並み数十万再生を記録し、関連書籍は飛ぶように売れている。

しかし、冷静に時系列を追ってみると、多くの「予言」がたつき諒ブーム以降に現れた後付けであることがわかる。今回は、この便乗商法の実態を検証してみよう。

Love Me Do:最も巧妙な便乗手法

Love Me Doの7月5日関連発言

「7月5日〜9日の期間は、通信障害などのネットのトラブル、大規模なハッキング、不正アクセスなどにも注意が必要な時期です。電子マネーだけに頼らなくて済むように現金も用意しておく、停電に備えて懐中電灯を用意しておくなども、意識しておいたほうがよいでしょう。」

巧妙な手口の分析

①災害レベルのトーンダウン

たつき諒が「大災難」と表現したのに対し、Love Me Doは「通信障害」「ハッキング」レベルに下げている。これにより、小さなトラブルでも「的中」と主張できる保険をかけた形だ。

②究極の逃げ道発言

「私、7月5日に髪を切ります!それで何もなかったことにします!」

NGKでの単独公演でのこの発言は、文字通り何でもありの免罪符。髪を切れば災害が防げるという理屈も、その後「気持ちが変わるかもしれません」と濁すことで、どちらにでも転べる状況を作っている。

「的中実績」の検証結果

能登半島地震「予言」の真相

Love Me Doが「能登半島地震を予言した」とされる件について、2024年1月1日の投稿時系列を調査した結果、地震発生前には一切地震に関する言及なし。完全な後付けであることが判明。

信者たちが「当たった」と騒ぐ事例の多くは、実際には後から都合よく解釈されたものばかり。これは心理学で言う「レトロフィッティング」という認知バイアスの典型例だ。

スピリチュアル系YouTuber:再生数稼ぎの実態

7月5日ブームに便乗して、「惑星直列とエネルギーの波動変化によって人類が覚醒する」「宇宙からのエネルギー転換が行われる次元のシフトが始まる」といった内容の動画が量産されている。

収益化の仕組み

再生数による広告収入

関連動画の中には200万回再生を超えるものもあり、YouTube広告収入だけで相当な金額を稼いでいる。不安を煽る内容ほど再生数が伸びる傾向にある。

防災グッズのアフィリエイト

「備蓄を始めよう」という流れから、概要欄にアフィリエイトリンクを貼って防災グッズを販売。恐怖心を利用した典型的なマッチポンプ商法だ。

有料サロンへの誘導

「本当の情報は限定公開で」として、月額制の有料メンバーシップに誘導するパターンも多く見られる。

その他の便乗組一覧

名前・肩書き 発言内容 問題点
「お寺出身の能力者」(匿名) 「7月5日は何も見えないが7月中には何かが起きる可能性が高い」 期間を1ヶ月に拡大して外れにくくしている
三木大雲(予言者) 「空が赤く染まったら地震が起きる」 夕焼けや朝焼けで「的中」と言える曖昧な表現
各種スピリチュアル系配信者 「次元シフト」「エネルギー変化」等 検証不可能な精神論で逃げ道を確保

なぜ便乗商法が成立するのか?

視聴者・読者側の問題

便乗商法が成立する背景には、情報を受け取る側の問題もある。

  • 時系列の確認不足:いつから言い始めたかを調べない
  • 批判的思考の欠如:疑問を持たずに信じてしまう
  • 確証バイアス:信じたい情報だけを集める傾向
  • 権威への盲信:「テレビ出演」等の肩書きで判断

メディアの責任

テレビや雑誌が検証もせずに「当たる占い師」として紹介することで、便乗組にお墨付きを与えている現状も問題だ。視聴率優先で、事実確認を怠るメディアの姿勢が便乗商法を助長している。

便乗商法の見分け方

要注意パターン

  • 「驚異の的中率」を自称:本当なら他人が評価する
  • 曖昧な表現しか使わない:外れても言い訳できるよう保険をかける
  • 外れた予言を検証させない:都合の悪い過去は隠す
  • 有料サービスに誘導:最終的には金儲けが目的
  • 「信じる人にだけ効果がある」:責任逃れの常套句

正しい情報の見極め方

地震予知について、気象庁は「現在の科学的知見では、日時と場所、大きさを特定して地震を予知することは不可能」と明言している。これが科学的事実だ。

予言に頼るのではなく、科学的根拠に基づいた防災対策こそが重要である。

7月5日後の展開予想

7月5日に大きな災害が起こらなかった場合、便乗組がどのような反応を示すか予想してみよう。

想定される言い訳パターン

  1. 「警告効果で災害が回避された」:自分の手柄にする
  2. 「精神的・エネルギー的な変化は起きた」:検証不可能な分野に逃げる
  3. 「本当の危険日は別の日だった」:ゴールポストを移動
  4. 「小さな異変があった」:日常的な出来事を拡大解釈
  5. 沈黙を保つ:責任を回避する最も賢い方法

まとめ:冷静な判断の重要性

7月5日をめぐる予言ブームは、現代の情報社会における情報リテラシーの重要性を改めて浮き彫りにした。

重要なのは、感情的にならずに以下の点を確認することだ:

  • その予言はいつから言われていたのか(時系列の確認)
  • 過去の的中率は検証可能か(実績の確認)
  • 科学的根拠はあるのか(根拠の確認)
  • 金銭的な利益が絡んでいないか(動機の確認)

災害への備えは必要だが、それは科学的な防災情報に基づいて行うべきものだ。根拠のない予言に惑わされることなく、冷静な判断を心がけたい。


※本記事は公開情報に基づく検証記事です。特定の個人・団体への誹謗中傷を目的とするものではありません。

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