
警視庁の捜査員の間で「いただきヨシコ」と呼ばれていた36歳の女が、詐欺容疑で逮捕された。
主要メディアによると、容疑者はマッチングアプリで知り合った60代男性に対し、母親の入院・手術や父親のがん治療を理由に金を求め、2025年4月から6月ごろにかけて複数回、合計約1350万円をだまし取った疑いが持たれている。
容疑者は今回の容疑について認める趣旨の供述をしており、金について「ホストクラブで使った」と話していると報じられている。
顔写真・報道映像は公開済み
逮捕時の顔写真や映像はテレビ朝日やFNNなどの報道ページで確認できる。
マッチングアプリで60代男性と知り合う
警察によると、容疑者と被害男性が知り合ったのは2025年2月ごろ。きっかけはマッチングアプリだった。
その後は実際に会うなど交流を重ね、容疑者は男性に「母親が入院して手術する」「父親ががんになり手術が必要」といった趣旨の説明をして金を求めたとされる。
被害男性と知り合ったのは2025年2月
警察によると、容疑者と60代男性が知り合ったのは2025年2月ごろ。きっかけはマッチングアプリだった。
FNNは、その後に容疑者が男性を東京都内へ連れ出すなどして交流を重ねていったと報じている。
つまり、アプリ上だけのやり取りではなく、実際に会いながら関係を築いたうえで金銭の話が出てきたとみられている。
最初は「母親の入院・手術」
男性に対しては、まず「母親が入院して手術することになった」という趣旨の説明をして費用を求めたとされる。
家族の病気や手術は、相手の同情や緊急性を強く刺激する理由だ。男性はこうした説明を信じ、送金したとみられている。
続いて「父親ががん」
さらに「父親ががんになり、入院して手術が必要だ」という趣旨の相談もしたとされる。
警察は、こうした説明はいずれも事実ではなかったとみている。
母親の手術、父親のがんと、家族の深刻な病気を続けて理由にした点が今回の手口の特徴として報じられている。
「300万円以上4人、300万円以下15人」――余罪はどこまで広がるのか
FNNは、容疑者が取り調べに対し「300万円以上もらった人は4人」「300万円以下は15人」と話していると報じている。
単純に人数を足せば19人になる。ただし、ここは慎重に見る必要がある。
この19人全員について詐欺被害が確認され、事件として立件されたわけではない。金銭の授受が贈与だったのか、貸し付けだったのか、虚偽の説明によって交付させたのかは、それぞれ個別に確認する必要がある。
警視庁は、今回の1350万円以外にも同様の手口がなかったか余罪を調べている。
約3カ月で1350万円――月平均なら450万円規模
今回の逮捕容疑では、2025年4月から6月ごろまでの約3カ月で、男性が振り込んだ金額は合計約1350万円とされる。
単純平均では月450万円。もちろん実際の送金額や回数は均等ではないだろうが、短期間に極めて大きな金額が動いたことは確かだ。
最初から1350万円を一括で求めたのではなく、関係を作ったあとに家族の病気という理由を重ね、複数回の送金につながったとみられている。
なぜ被害男性は払い続けたのか
ニュースだけを見ると「なぜそこまで払ったのか」と感じる人もいるかもしれない。
しかし、人間関係や恋愛感情を利用するタイプの詐欺では、被害者が合理的な投資判断をしているのではなく、「相手を助けたい」という感情の中で意思決定しているケースがある。
特に今回のように「母親の手術」「父親のがん」といった理由は、断れば相手の家族の命に関わるのではないかという罪悪感を生みやすい。
さらに一度大きな金額を渡すと、「ここまで助けたのだから最後まで助けたい」という心理が働き、追加送金に応じてしまうこともある。
「ホストクラブで使った」と供述
報道によると、容疑者は今回の容疑を認める趣旨の供述をし、金について「ホストクラブで使った」と説明しているという。
ただし、現時点でホストクラブ側が今回の詐欺に関与したとする情報は確認されていない。
報じられているのは、あくまで容疑者が金の使途としてホストクラブを挙げているという点だ。
「いただきヨシコ」は本人の自称ではない
今回の事件を一気に広めたのが、「いただきヨシコ」という呼び名だった。
これは本人がSNSやマッチングアプリで名乗っていた名前ではなく、捜査員の間で使われていた呼称だと報じられている。
過去に大きく報じられた「頂き女子」事件を連想させるが、両者に直接の関係があるとの情報は確認されていない。
顔写真は報道各社で公開
逮捕時の顔写真や移送される映像は、テレビ朝日やFNNなど複数の主要メディアで公開されている。
一方で、ネット上の同姓同名アカウントや未確認のSNSを本人と結び付けることはできない。
生い立ち・学歴・過去の職歴はまだ不明
高松容疑者は事件以前から著名だった人物ではないため、現在確認できる人物情報は限られている。
年齢は36歳。主要報道では職業不詳とされている。
出身地、出身高校、大学、過去の勤務先、結婚歴などは、現時点で主要メディアから確認できない。
近隣住民が派手な服装で出入りする姿を見ていたという趣旨の報道はあるが、それだけで特定の職業や経歴を断定することはできない。
今回の事件は“ロマンス詐欺”なのか
恋愛感情や親密な関係を利用して金を引き出すという点では、一般に「ロマンス詐欺」と呼ばれる事件と共通する部分がある。
ただし、典型的な国際ロマンス詐欺のように、オンライン上だけの架空人物が投資話へ誘導する手口とは異なる。
今回は、マッチングアプリで知り合ったあと実際に会って交流を重ねたと報じられている点が特徴的だ。
「実際に会える相手だから信用できる」という感覚が、被害を拡大させる一因になった可能性もある。
同じ手口を防ぐには
親しい相手から家族の病気や手術を理由に高額な送金を頼まれた場合でも、確認を挟むことは冷たい行為ではない。
本当に入院・手術が必要なら病院名や請求書、見積書など確認できる情報がある。
高額療養費制度など公的な支援策について一緒に調べる方法もある。
「今日中に」「誰にも相談しないで」「現金で」と急かされる場合は特に注意が必要だ。
事件はまだ終わっていない
今回立件されたのは、60代男性1人から約1350万円をだまし取ったとされる事件だ。
一方で、本人から複数の男性との金銭授受について供述が出ていると報じられている。
今後、警視庁の余罪捜査が進めば、被害人数や金額、手口の全体像がさらに明らかになる可能性がある。
「いただきヨシコ」という強烈な呼び名以上に、注目すべきなのは短期間で1350万円が動いた手口と、余罪捜査がどこまで広がるかだ。
余罪についても捜査
報道によると、容疑者はほかの複数の男性からも金を受け取った趣旨の供述をしており、警視庁が余罪を調べている。