
2025年12月、東京都西東京市で発覚した母子4人死亡事件は、当初「無理心中」として報じられました。
しかし捜査が進むにつれ、この事件の裏側で、まったく別の場所――練馬区のマンションで起きていた男性殺害事件が浮かび上がります。
二つの事件を結びつける人物は、母親として亡くなった
野村由佳さん(36)。
そして練馬区で遺体となって発見されたのが、会社員の
中窪新太郎さん(27)でした。
ネット上では早くも、「二人は不倫関係だったのではないか」という声が広がっています。
果たして、その可能性はどこまで現実的なのでしょうか。
■ 西東京市で起きた母子4人死亡事件
事件が発覚したのは2025年12月19日夕方。
西東京市北町の住宅で、母親と3人の子どもが倒れているのを、別居中の父親が発見しました。
玄関は内側からチェーンがかかった状態で、外部から侵入した形跡は確認されていません。
警察は、母親が子どもたちを殺害した後に自ら命を絶った無理心中の可能性が高いとみて捜査しています。
被害者の詳細
亡くなったのは、野村由佳さんと3人の息子たちです。
- 野村由佳さん(36歳):母親
- 長男・野村遥斗さん(16歳):高校1年生
- 次男・野村陸翔さん(11歳):小学5年生
- 三男・野村怜央さん(9歳):小学4年生
母親と長男は刃物による失血死、次男と三男は首を絞められたことによる窒息死とみられています。
室内からは血の付いた斧と包丁が見つかっており、凶器とみられています。
この点からも、警察は第三者の侵入ではなく、家庭内で起きた事件と判断しています。
発見の経緯
父親(30代)は別居中でしたが、この日帰宅したところ、玄関がチェーンロックされていることに気づきました。
「誰もいないはずなのにチェーンがかかっている」という異変を感じ、110番通報。
警察が室内を確認したところ、4人全員が倒れている状態で発見されました。
報道によると、事件直前まで父親と野村さんはメッセージのやり取りをしていたとされています。
捜査の過程で見つかった「もう一つの遺体」
事件はここで終わりませんでした。
西東京市の事件を調べる中で、警察は野村さん名義で契約されていた
練馬区南田中のマンションに注目します。
野村さんは2025年3月からこの部屋を借りており、管理会社の定期点検時に異臭が報告されたことから、警察が中を調査することになりました。
その一室から発見されたのが、中窪新太郎さん(27歳・会社員)の遺体でした。
遺体はクローゼットの中に隠され、全身には19か所の刺し傷や切り傷。
死後数日が経過していたとみられ、警察は明確に殺人事件として捜査しています。
室内からは牛刀のような刃物が見つかり、さらに野村さんの車の中から
中窪さんの携帯電話が発見されるなど、両者の関係をうかわせる状況も明らかになりました。
練馬区南田中のマンションはどこ?
報道によれば、問題の物件は「練馬区南田中」に位置しています。
南田中は、練馬区の中でも比較的静かで住宅街が多いエリアで、石神井公園駅や井荻駅にアクセスしやすい立地です。
西東京市とは隣接しており、西武新宿線を使えば10分程度で行ける距離です。
マンション名や番地は報じられておらず、個人のプライバシー保護の観点からも特定はされていません。
野村由佳と中窪新太郎は不倫関係だったのか
報道で確認されている二人の関係は、「数年来の知人」という表現にとどまっています。
しかしネット上や一部ブログでは、次のような推測が語られています。
- 恋愛関係、あるいは不倫関係にあったのではないか
- 中窪さんが賃貸審査に通らず、野村さんが名義を貸していた可能性
- 実際にマンションで生活していたのは中窪さんで、野村さん自身の生活実態は薄かった
- 9歳の年齢差があり、若い男性との交際が疑われている
これらはいずれも警察が公式に認めた事実ではありません。
ただ、既婚女性名義の部屋に若い男性が単身で住み、その男性が殺害されていたという構図は、
「単なる知人関係では説明しづらい」と感じる人が多いのも事実です。
SNS(Facebook・Instagram)の特定は?
多くの事件報道では、関係者のSNSアカウントが特定され、ネット上で拡散されるケースもあります。
今回の野村由佳さんに関しても、FacebookやInstagramなどのSNSアカウントが存在するかどうか調査されましたが、本人と確定できるアカウントは現時点で見つかっていません。
- Facebookでは同姓同名のアカウントは複数確認されるが、地域・職業などが一致せず
- Instagramでも投稿が非公開、もしくは活動が止まっているアカウントばかり
- X(旧Twitter)などでも本人を特定するに至っていない
このことから、野村さんがSNSに消極的であった、もしくは実名以外で利用していた可能性が考えられます。
中窪新太郎さんについても、同様に顔画像やSNSアカウントは公開されていません。
二つの事件がつながっている可能性
注目されているのが、事件の時系列です。
練馬区での男性殺害は、西東京市の母子4人死亡事件よりも前に起きた可能性が高いとされています。
この点から、
「男性殺害が発覚することを恐れ、追い詰められた末に無理心中に至ったのではないか」
という見方もSNSなどで広がっています。
ただし、この推測についても、警察が公式に示した見解ではありません。
現時点では、あくまで第三者による憶測の域を出ない点には注意が必要です。
考えられるシナリオ
ネット上や一部の考察ブログでは、以下のような推測がなされています。
- 野村さんと中窪さんがトラブルになり、野村さんが中窪さんを殺害
- 犯行発覚を恐れ、精神的に追い詰められる
- 経済的困難や家庭内のトラブルも重なり、絶望感が増す
- 子どもたちを残して自分だけが逮捕されることへの恐怖
- 最終的に無理心中を選択
一方で、父親の犯行説や、高校生の息子が関与している可能性など、様々な憶測も飛び交っていますが、
いずれも根拠のない推測であり、警察の捜査結果を待つ必要があります。
外からは見えなかった家庭の内側
近隣住民の証言では、野村さん一家は「庭でBBQやプールを楽しむ、仲の良さそうな家族」に見えていたといいます。
知人からも「おとなしそう」「綺麗な人だった」という声が聞かれています。
子どもたちの学校生活も普通で、特に目立ったトラブルは報告されていませんでした。
その一方で、別の場所では男性が殺害され、遺体が隠されていた可能性がある――。
表からは見えなかった現実との落差が、この事件の異質さを際立たせています。
無理心中を選ばざるを得なかった理由は?
最も痛ましいのは、3人の子どもたちの命が巻き込まれてしまったことです。
警察は、野村さんが母親として子どもを道連れにした可能性を視野に入れています。
無理心中の背景にあるのは、以下のような要因が推測されています。
- 経済的困難
- 家庭内のトラブル(別居状態)
- 精神的な疲弊
- 中窪さん殺害事件による焦燥感・絶望
- 犯行発覚への恐怖
ただし、具体的な動機は現時点では明らかにされていません。
世間の声:母親を責める声と、制度への疑問
この事件に対して、世間の反応は以下のように分かれています。
責任を問う声
- 「子どもを巻き込むなんて許されない」
- 「逃げ道は他にもあったはず」
- 「不倫していたなら自業自得」
社会的構造への疑問
- 「子育て支援が不十分な証拠」
- 「女性や母親の孤独が無視されてきた結果」
- 「追い詰められる前に相談できる場所が必要」
こうした反応は、個人の責任を問うものと、社会の構造的な問題を指摘するものの両方が存在しており、
事件が抱える根深さを示しています。
まとめ:真相はまだ見えていない
現時点で断言できるのは、次の一点です。
野村由佳さんと中窪新太郎さんが不倫関係にあったかどうかは、確認されていません。
ただし、名義貸しとされるマンション、遺体遺棄の状況、複数の状況証拠が重なり、
「無理心中」という言葉だけでは説明しきれない事件であることは確かです。
今後の捜査と公式発表によって、この事件の評価は大きく変わる可能性があります。
この事件は、家庭内での孤立・経済的苦境・人間関係の行き詰まりといった、
現代日本が抱える複合的な問題が重なり起きた可能性が高いと言えます。
今後必要とされる取り組み
- 家族支援やメンタルケアの充実
- シングルペアレント支援の見直し
- 匿名での相談窓口の活性化
- 事件後の報道における倫理と配慮
こうした取り組みを強化していくことが、次の悲劇を未然に防ぐカギとなるのではないでしょうか。
亡くなられた方々のご冥福を心よりお祈りいたします。
※本記事には、報道で確認された事実と、SNS・ブログ等で語られている憶測が含まれています。後者については断定できない点をご理解ください。